行事紹介
平成30年4月1日、板橋学生寮で卒入寮式が執り行われました。今年は、第58期生6名が卒寮し、第62期生として3名が入寮しました。式典では理事長先生や同窓会長からお祝いの言葉をいただきました。祝賀会では、卒寮生が寮での思い出や社会に出てからの抱負を、入寮生がこれからの寮生活や大学生活での抱負を述べ、式は滞りなく終了しました。
まず、卒寮生の高木君、林君、古田君、山磨君、(小泉君、豊原君は欠席)卒寮おめでとうございます。皆さんは、この寮での4年間をどのように過ごして来られたのでしょうか。4年前、大きな希望と夢を胸に上京してこられた皆さんは今、その夢に近づくことができたのでしょうか。また、新しく進まれた道はその夢につながっているのでしょうか。皆さんがこの寮での4年間で学ばれたことが、その夢に、夢の実現に、少しでも役立つのであれば、松尾育英会に関わるものとしてこれほど嬉しいことはございません。今年は明治150年ということですが今から150年前、明治維新という大改革を成し遂げた日本人の中心にいたのは、夢や希望を持った、皆さんと同じ若者たちです。価値観が変化してきた今、その日本を改革していくのに必要なのは、皆さんたち若者の力です。皆さんたちがさらに成長し、活躍してくださることを希望しています。
続きまして新入寮生の皆さん、入寮おめでとうございます。皆さんは厳しい競争を勝ち抜き、それぞれの希望とする大学に入学することができました。しかしながらそれは、ゴールではなく、この先皆さんたちの夢を実現するための、そしてさらに成長するための、新しいステージのスタートです。この寮には、勉強するために集中できる環境が整っています。また、年に数回ではありますけれども、普段松尾育英会の育英生でなければお話をうかがうことのできないような同窓会の先輩方と交流するチャンスもあります。皆さん方はこの環境を十分に活かし、4年後には自分たちの夢を実現するために少しでも成長してくれることを期待しています。最後になりましたが、大変お忙しい中、この学生たちのために本日出席してくださった同窓会の皆様に心より御礼を申し上げ、私のお祝いの言葉を終わらせていただきます。本日はおめでとうございました。
松尾育英会卒入寮式大変おめでとうございます。同窓会を代表して一言、ご挨拶を申し上げたいと思います。まず、卒寮生の方々、今日は4人しかおられませんが、最近の傾向として大学院へ引き続き進まれる方が大変多くなっているようですが、4年終わったらこれで人生、社会に出て社会人になるという話だったのですが、最近はまだ勉強が足りないのかどうかは知りませんが、大学院へ行く方が多くて、今年も3人が大学院ですかね。そういうことで、新しい人生はそれぞれ違いがあると思いますけれども、学問を修め続けて自分の人生の目標を達成する人もあるでしょうし、社会に勤めてそこで自分のいわゆる希望を達成するといういろいろな人生があると思います。これからは、皆さん方一人ひとりもう家からも独立して生活するんだという意気込みでやっていただくといいかな、というふうに思います。先輩として一言いえば、やはりどこへ行ってもですね、人間関係ですよね。人間関係が大変大切でありますので、この寮においても友人関係は築き上げたでしょうし、大学でも作ったでしょうが、会社に入ってもですね、やはり人間関係が重要だというふうに思いますので、皆さん方はそういったことにも配意しながら社会人として立派に生きていっていただきたいと。で、松尾育英会の創立者の國三先生の言い分は皆さんよく憶えたと思いますが、恩を感じるなら社会に貢献しろと、こういうことでございますので、皆さん方もこれから社会に出て、その恩に報いることが何とかしてやっていただければ、というふうに期待をしております。
次に入寮生の方、今年はたった3人になってしまったようですけど、まず入学おめでとうございます。さらに入寮おめでとうございます。ここは、入寮生も全部でこの頃必ずしも多くはないけれども、ここの友達関係というのは大変有効でして、我々、私は2期生ですが、今日現在ここに参列している同級生が3人おります。こういう関係で、大学時代における友人関係はまず寮から始まり、それで皆さん方クラスがあると思いますが、クラスで始まり各学年で、という格好で成り立っていくと思います。私も今になってまだ大学の同窓会というのはありますけれども、そうではなくていわゆる立派な同窓会ではなくですね、面白いのは適当に社長経験者だけを集めた会というのをやっておりましてですね、これがいまだに続いていて、もう社長終わっておりますけれども、社長は孤独だっていうのでみんなそういう会を作ってお互いに慰めあおうなんていうことで始まったわけでありますが、それからもう20年経ちますけどいまだにやっているということですが、何を言いたいかっていうと、そういう友人関係というのが意外に重要であろうかというふうに思いますので、入寮間もないわけですが、先輩方もいっぱいいるわけですし、はじめは学校での友達関係を早く形成し、自分の人生のためにいい友人を見つけていただくといいかなというふうに思います。そういうお願いをして、簡単ではありますが、お祝いの言葉と替えたいと思います。どうもおめでとうございました。
卒寮生の皆さん、ご卒寮おめでとうございます。また、入寮生の皆さん、ご入寮おめでとうございます。
卒寮される6名の先輩方には、公的にも私的にもたくさんのことを教わりました。特に私が学んだことは、インフォーマルな場での付き合い方です。入寮当初のみならず様々な場で、ご飯に誘っていただいたり、お話をしたりして距離を近づけていただきました。学生寮の中で最上級生になった今、下級生との付き合い方に悩むことがあるということが分かりました。そういう時は先輩方のことを思い出すようにしています。
昨今、ねつ造などの問題が大きく扱われ、社会の舞台に立つ者の資質が問われているように感じます。財務省の文書の問題などは記憶に新しい問題ですし、研究者の論文のねつ造という問題もここ数年で何と耳にしたか分かりません。このような問題はあらゆる分野で起きています。問題が起きた背景や理由というのは人それぞれでしょう。しかし、そのような問題を起こす人に、共通して欠けているものがあるということが分かります。社会に奉仕するという心です。松尾國三先生の言葉である「受けた恩は社会に返せ」ということを心に刻んでいればこのようなことが起こるはずはないと考えます。公務員になられる方、企業に就職される方、また大学院へ進まれる方、様々な進路があり私の想像の及ばないところではありますが、必要となる精神は同一であるように感じます。学生寮を卒寮される6名の先輩方は、その精神を体現して社会で活躍されると私は期待しており、また確信しています。
新入寮生の皆さん、寮生活、大学生活、まだ全然分からないことだらけの状態でしょう。しかし、おそらく1か月もすれば慣れてきて、自分が何をすべきか、また何をしたいか、ということを考えるようになると思います。さて、ここで皆さんに質問です。皆さんはなぜ勉強して大学に入学したのでしょうか。多くの人の答えはこのようになると思います。「将来に必要そうだから」。では、勉強して将来何をしたいのでしょうか。この質問に答えられない人もいるでしょう。あるいは具体的な職業名を挙げる人もいるでしょうか。それは手段であって、目的ではないはずです。自分の根源的な目標というのは、案外明文化されていなかったり、ふわふわしたものであったりします。これにちゃんとした定義を与え、さらに肉付けしていくのが大学生活であると考えます。答えが出ないまま卒業される方が大半かもしれません。時間とともに変わっていくかもしれません。しかし、模索していく過程こそが大事であると考えています。これだ、というものが見つけられたら、あとは一直線です。その先には、もしかしたら勉強なんて必要ないかもしれません。見つかるまでは、とりあえず役に立ちそうな勉強などをすることになると思います。誰だってそうです。しかし、自分はなぜこれをするのか、なぜこれをしたいのか、ということに思いを馳せてみてください。生活がまた違った色を持つかもしれません。
最後になりますが、卒寮される先輩方のますますのご活躍と、新入寮生のこれからの寮生活がよいものになることを心より祈念し、式辞とさせていただきます。
寒さの厳しかった冬も終わり、春の訪れを感じさせるこの良き日に、私たち58期生一同卒入寮式を迎えることができましたことを、とても嬉しく思います。理事長先生はじめ、たくさんのご来賓、ご父兄の皆様にご臨席いただき、厳かに卒寮できることを卒寮生を代表し厚く御礼申し上げます。皆様からいただいた激励のお言葉に卒寮生一同、身の引き締まる思いと感謝の気持ちでいっぱいであります。
4年前、期待と不安が半分半分で上京してきた日から、本当にいろんなことがありました。大変お世話になった早稲田の先輩方が卒寮されたり、年々増える後輩に怯えたり、同期がなぜか一年早く卒寮してしまったり、この4年間寮生活を通し、真弓寮監先生、米山寮監先生、寮母さん、そして多くの寮生と、かけがえのない時間を過ごしました。私には、どこでも話している寮の自慢があります。食堂やラウンジで寮生間の談笑が毎日行われていることです。体育会の寮に住んでいた大学の友人は、自分の寮が嫌いだと言っていました。食堂ではただただご飯を食べ少し部活の話をしてすぐ自室に戻る。そんな単調な毎日に嫌気がさして、結局その友人は退寮してしまいました。僕が何を言いたいかというと、この寮の「普通」は、案外、他では「普通」ではないということを理解して在寮生の皆さんは貴重な時間を過ごしていただきたいということです。
さて、私たち卒寮生は、明日からそれぞれ違うステージで活躍することと思いますが、松尾育英会学生寮で過ごした4年間は、私たちの貴重な思い出です。この精神道場で身に刻み込んだ「松尾精神」を、今度はそれぞれの場所で発揮し、受けた御恩を社会に返すべく、邁進する所存です。
最後になりましたが、私がこうして大学生活を送れたのも、理事長先生をはじめとした育英会の方々のご支援のおかげです。今一度感謝を申し上げます。松尾育英会がこれからも素晴らしい歴史を刻んでいかれますことを祈念して、卒寮生代表の挨拶とさせていただきます。
故郷にはない乱立したビルの隙間から暖かな風が吹き、春の訪れが感じられる季節となりました。今日この良き日に、我々第62期育英生の入寮を許可していただくとともに、このような由緒ある盛大な入寮式を挙行していただきますことを、大変嬉しく思います。この機会をお借りして、改めて感謝を述べさせていただきます。
本日より、我々は初代理事長である松尾國三先生による教えのもとで、寮生活を送ることになります。今後、社会を担う自立した人間となる礎を学びながら、伝統ある松尾育英会の一員として胸を張れるよう、大学生活において心に刻むべき誓いを立てさせていただきます。
まず1つ目は、学生の本分である学業を疎かにすることなく、日夜精励、努力することです。松尾育英会が整えてくださる良質な環境の下で勉学に励み、相応の成績を収めることに加え、自他を活かす度量や技量を習得してまいりたいと思います。
もう1つは、先輩方や仲間と共にする規律ある寮生活の中で、互いに切磋琢磨し、実行力と自主性に富む人格の形成に精進することです。訓に、「精神は常に武装せよ」とあるように、自信を省み、いついかなる時でも進むべき道を意識し、強く正しくありたいと思います。我々62期生は、自身での研鑽と他者との協力により、高邁なる精神の発揮を目指します。
最後になりますが、本日ここで述べた初心を忘れず、精神を養い、自らの生き方を通じて社会に貢献することができるよう全力で取り組むことをここに宣言し、入寮生代表誓いの言葉とさせていただきます。