行事紹介
モンゴルはユーラシアプレートの内陸に位置し、プレート境界から遠く離れています。そのため、海もなく、子供の頃から地震や津波を経験したことはありません。2011年の東日本大震災の津波をテレビで初めて見て、津波という自然現象を知りました。2019年に来日し、初めて地震を体験した時、地面が揺れ、建物全体が動くのを感じて非常に恐ろしい思いをしました。この体験から、人間がどれほど技術を発展させても、自然には決して勝てないと痛感しました。
私は個人的に、自然と環境が個人の生き方や哲学に影響を与えると考えています。日本人がよく使う「しょうがない」という言葉には、自分の力ではどうしようもないことに対して受け入れ、できることに集中して全力を出す姿勢が表れていると思います。この考え方は、非常に参考になります。さらに日本人のグループワークは世界的に有名です。これは、昔から自然災害と共に戦い、お互いを支え合ってきた歴史が背景にあるのかもしれません。モンゴル人は多くの動物を家畜して生きてきたため、お互いに離れて生活しないと草原と植物が足りなく危機があります。長い間、広大な草原で自給自足の生活をしてきたため、個人が多くのスキルを持ち、独立して生活することが重視されてきました。しかし、その結果として、一つの分野に深く精通することが難しい側面があります。多くの人と近く都市に集まって生活し始めて100年もたっておらず、今の社会を見てチームワークが足りてないという気持ちになります。
少し話が逸れましたが、今年の防災訓練についての感想を書きます。焼肉会の際、新入生を含めて、炭火の着火や料理に不慣れな寮生がいることに気づきました。また,寮監先生から非常時用の食料が倉庫にあることを教えてもらいましたが、それを知らない寮生が多いことも分かりました。非常時に電気やガスが停止している場合、寮生が自分で非常食を用意できる能力が必要だと考え炊き出し訓練を行うべきだと提案しました。クが足りてないという気持ちになります。
6月29日に、非常時を想定してシミュレーションを行いました。非常時には班分けや計画立案が難しいことを考慮し、寮生に基本的な指導だけを行い、残りは任せることにしました。寮生たちはすぐに2つの班に分かれ、一方の班はおでんを、もう一方の班はおにぎりを作りました。出来上がった料理を下級生から順に食べ始め、20分以内に炊き出し訓練を終えることができました。下級生たちの行動力の高さに感心しましたし。日本の非常食の技術にも驚かされました。特におでんに卵が入っているのには驚きました。この訓練をきっかけに寮の非常食の賞味期限を確認することもできました。入寮して以来、先輩方に多くのことを教わり,お世話になってきましたが、3年生となり、行事を企画・実行する立場になったことで、この寮生活に少しでも貢献できたことを大変嬉しく思います。日本語には自信がありますが、母語でも英語でもない言語でイベントを担当するのは初めての経験でした。この貴重な経験を通じて、これからも人の役に立つ有能な存在になれるよう努めたいと思います。最後に、この行事の実施に際し、多大なご協力をいただいた全寮生の皆さんに心より感謝申し上げます。